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新緑と牡丹

 若葉の美しい季節になりました.いつ頃から今のような感慨を抱くようになったのかははっきりわかりませんが、新緑を見ているとなんとなく自分の心も若返りそうな気がします.まさに目の保養です.
 

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 ところで、昨日、牡丹の花が咲きました.3年ほど前に恩師から頂いたものですが、昨年はずいぶん可哀想なことをしてしまったので、今年は罪滅ぼしに茶殻を肥料代わりにやったりして、少しは世話らしい世話をしました.正直、大きな花は苦手なので今もまじまじと見ることはできないのですが、自分なりに面倒を見ていたせいか、今年は少しかわいらしく思えてきました.何ごとも心持ちが大切ということでしょうか‥
 

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 さて、昨夜はアンサンブル・ソナーレのゲネプロが無事に終わり、本公演まで残り2日となりました.大学の仕事も詰まっているので、気力と体力を落とさないよう気を付けて本番に挑みたいと思います.

 
 

アンサンブル・ソナーレ定期演奏会のご案内です

 春らしいお天気が続いています.今年は寒い日が多かったせいか職場の周辺や近所では桜が今も咲いています.
 
 さて、アンサンブル・ソナーレ 第32回定期演奏会が近づいてきました.今回はベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番を共演させて頂きます.
 

 チケットについてご質問を頂きますが、こちらの 公演は全席無料で整理券の配布もございません.席に限りがありますので、ご来場いただける方は当日は余裕を持ってお越しくださるのが良いとのことです.どうぞ宜しくお願い致します.
 

アンサンブル・ソナーレ 第32回 定期演奏会
 
2017年4月22日(土)14時00分開演(13時30分開場予定)
会場:調布市文化会館たづくり くすのきホール
曲目:
ベートーベン / ロマンス ヘ長調
ベートーベン / ピアノ協奏曲 第4番 ト長調
ベートーベン 交響曲 第2番 ニ長調
 
管弦楽:アンサンブル・ソナーレ
指揮:飯塚 正己
アンサンブル・ソナーレ ウェブサイト
 
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ウェブサイトをリニューアルしました

 新年度がはじまりました.仕事柄もあるのでしょうが、ここ数年はお正月よりも4月の新年度のほうが心があらたまる感じがして、気持ちにも張り合いが出ます.
 

 さて、今週も学校関連のセレモニーやミーティング等でバタバタと過ごしていますが、オフィシャルウェブサイトがリニューアルしましたので取り急ぎお知らせ致します.携帯やスマートフォンからアクセスされる場合は自動的に専用画面に切り替わりますので、PCサイトをご覧になりたい方はパソコンをご使用ください.
 

 今後とも引き続き、どうぞよろしくお願い致します.
 

川村文雄オフィシャルウェブサイト

 
 

平成29年度 ポルタ De ファツィオリ 受講生募集中

 4月になりました、今週は気温が上がりそうでホッとしています.
 
 さて、先日のエントリーでもご案内しました平成29年度 ポルタ De ファツィオリ の受講生募集が始まりましたのでお知らせ致します.締め切りは今月末、30日(土)です.詳細は下記の内容、またはオフィシャルウェブサイトをご覧ください.
 

平成29年度 ポルタ De ファツィオリ ~音をたのしみ 明日をひらく~
 
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募集期間:平成29年4月1日(土)~4月31日(土)
会場:なびあす 美浜町生涯学習センター
内容:ホールにおける公開レッスン全4回+コンサート発表全2回
応募資格:小学生以上の方(年齢の上限はありません)
参加料:6,000円(全レッスン、出演を含みます)
募集人数:10人程度(応募者多数の場合は初受講者を優先させていただきます)
 
【レッスン予定】
2017年6月4日(日)、7月9日(日)、12月3日(日)、2018年1月20日(土)
 
【コンサート】
2017年10月7日(土)ファーストコンサート
2018年2月12日(月祝)ファイナルコンサート ※スペシャルゲスト:松波恵子(チェロ)
 
皆さまのご応募をお待ちしております.

 
 

2017年(平成29年)度の予定

 ウェブサイトでも順次お知らせしていますが、現在決まっている来年度のスケジュールをまとめてこちらに掲載します.尚、4月以降に告知されるイベントやイベントの詳細に関しては川村文雄オフィシャルウェブサイトのほうが早く更新されますので今後も合わせてご覧いただければ幸いです.
 

 まず、お問い合わせの多いレッスンについてご案内させて頂きます.
 
 ピアノフォルテ上大岡のエキスパートレッスンについては来年度も毎月開催させて頂く予定です.現在は8月まで予定が決まっていますが、4~6月は受講者数が定員に達しているためお申込みを締め切っております.また、7月と8月については、9月の日程が決まった後にお申し込み受け付け日がピアノフォルテ上大岡のウェブサイトで告知されます.
 

ピアノフォルテ上大岡エキスパートレッスン予定
vol. 1 2017年4月2日 (日)   10時00分~19時30分(定員に達しました)
vol. 2 2017年5月14日(日)  10時00分~19時30分(定員に達しました)
vol. 3 2017年6月18日(日)  10時00分~19時30分(定員に達しました)
vol. 4 2017年7月17日(月祝) 10時00分~19時30分
vol. 5 2017年8月5日 (土)   10時00分~19時30分
 

 また、来年度は、美浜町生涯学習センター(福井県)にて開催されるポルタDe’ファツィオリ(年4回のレッスン+2回のコンサート発表)の講師を務めさせて頂きます.募集要項は4月から配布されますが、概ね下記のスケジュールで進めさせて頂く予定です.こちらのレッスンはすべて公開で聴講無料ですので、ご興味のある方はお気軽にいらして頂ければ嬉しいです.
 

ポルタDe’ファツィオリ 音を楽しみあすをひらく
レッスン(1) 2017年6月予定
レッスン(2) 2017年7月予定
コンサート  2017年10月7日(土)
レッスン(3) 2017年12月予定
レッスン(4) 2018年1月予定
コンサート  2018年2月12日(月祝)※スペシャルゲスト 松波恵子(チェロ)
 
 ポルタDe’ファツィオリでは上記以外にも通年の受講生以外の方でも受けられる特別レッスンを1回予定しております.こちらも詳細が決まりましたら改めて告知させて頂きます.

 

 次に、現在決まっている演奏会のご案内をさせて頂きます.
 

アンサンブル・ソナーレ 第32回 定期演奏会
日時: 2017年4月22日(土)14時00分開演
会場: 調布市文化会館たづくり くすのきホール
曲目: ベートーベン / ピアノ協奏曲 第4番 ト長調 op. 58
管弦楽: アンサンブル・ソナーレ指揮:飯塚 正己
 

プロフェッショナルズオーケストラ多摩~2台のピアノと室内オーケストラの楽しみ
日時: 2017年6月11日(日)14時00分開演
会場: ルネこだいら 小平市民文化会館 中ホール
曲目: モーツァルト / 2台ピアノのためのソナタ ニ長調 K. 448
ショパン / 2台ピアノのためのロンド ハ長調 op. 23
サンサーンス / 動物の謝肉祭
ピアノ: 川村文雄, 村本麻里子
管弦楽: プロフェッショナルズオーケストラ多摩
指揮: 野崎知之
 

三代目 日本青年館竣工記念コンサート
日時: 2017年7月23日(日)16時00分開演(予定)
会場: 神宮外苑「日本青年館ホール」
曲目: リスト / ピアノ協奏曲 第1番 その他
指揮: 河地良智
ゲスト: クリスチャン・ソル(vl)、シンシア・リャオ(Vla)、ルイス・ゾリタ(Vc)
 

エキスパートレッスン受講生による発表会&川村文雄ピアノリサイタル
日時: 2017年8月19日(土)時間未定
会場: ピアノフォルテ上大岡サロン
 

ハーモニーホールふくい開館20周年記念 越のルビー音楽祭スペシャル
日時: 2017年9月23日(土)14時00分開演予定
会場: ハーモニーホールふくい大ホール
曲目: 未来の動物の謝肉祭(仮題)
 

松波恵子(チェロ)川村文雄(ピアノ)デュオ 横川晴児氏(クラリネット)を迎えて
日時: 2017年11月27日(月)19時00分開演
会場: ルーテル市ヶ谷センター
曲目: ベートーヴェン:ユダス・マカベウスの主題による12の変奏曲Wo O.45
ベートーヴェン: ピアノ三重奏曲 第4番 変ロ長調 0p.11「街の歌」
ブラームス: 3つの間奏曲 op.117
ブラームス / クラリネット三重奏曲 イ短調 op. 114 ほか
共演: 松波恵子(チェロ)、横川清児(クラリネット)

 

 尚、各公演の詳細は今後もオフィシャルウェブサイトで随時更新して参りますのでそちらをご覧いただければ幸いです.来年度も各地で皆さまにお会いできることを楽しみにしています.

 
 

春休みの休み

 週末、アンサンブル・ソナーレの強化練習を終え、残すはゲネプロと本番のみ.

 それにしても合奏の練習というのはやればやるほど上達を実感できるというか ― 常に的確な指示を出してくださる指揮者やトレーナーの力が大きいと思います ― いつも前向きになれる課題がたくさん得られるので、終わった後はまさに気分爽快です.
 

強化練習と練習後の打ち上げ.指揮の飯塚正己先生とは音楽と料理の話で盛り上がりました.
 
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 さて、今日から2日間は名ばかりの春休み、もとい、仕事や勉強から離れた 「春休みの休み」 を頂いています.もちろん、福井に帰省しました.

 実家を出てかれこれ20年になりますが、両親の歓迎ぶりは相変わらずというか、エスカレートしている気さえします.とりあえず朝から晩までこれでもかというくらいのごちそうが出てくる ― 内心、もうすぐ40歳になるのにこんなに食べられるわけないでしょうが‥と思いながら、美味しいのでつい完食してしまいます.ちなみに今日の朝食は父が釣ってきた新鮮な鯵がメインで、主食はお雑煮でした.
 

まさかとは思いましたがこの日に合わせてわざわざ餅までついてくれたそうで(絶句)‥
 
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 朝食後は久しぶりにカメラを片手に近所の野鳥を撮ってきました.福井県のシンボルでもあるツグミ、東京でもよく見かけるセキレイ、そして生まれて初めて遭遇した野生のオスキジ.
 

オスキジの撮影は緊張して上手くシャッターを切ることができず悔しい思いをしました.
 
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さらに午後は両親と一緒に南越前町までドライブ.魚が、どれも美味しそうですねぇ‥
 
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 ちなみに明日は兄家族と合流して地元の芦原温泉に一泊し、翌日に帰京する予定です.正直ピアノから離れるのは怖いのですが、こんなに幸せな機会はもう来ないかもしれないので、思う存分満喫してしっかり英気を養いたいです.

 
 

仙台に行ってきました

 連休の最終日は久しぶりに仙台に行ってきました.
 

思わず深呼吸をしたくなるような天気、いつにも増して眩しい仙台駅前.
 
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 今回は桐朋学園大学音楽学部附属子供のための音楽教室 仙台教室の第57回演奏会に出席しました.仙台教室の演奏会を聴かせて頂くのは初めてでしたが、小さな音楽家たちがそれぞれ心のこもった演奏を披露していてとても嬉しくなりました.また、講師の先生方のあたたかいご指導の様子が垣間見え、頼もしく感じました.
 

 僕が初めて仙台教室にレッスンでお邪魔したのはかれこれ7年前になります.その後、3回目の仙台出張を終えた直後に東日本大震災が起きました.僕は被災こそしませんでしたが、それは僕の人生の中で、自身が音楽家として、また人としてどうあるべきかを深く見つめ直す最初のきっかけになりました.
 
 震災後にはじめて訪れた仙台駅の印象 ― 駅前に広がる街にまるで自分の心が透過されていくかのような不思議な感覚 ― は、今も脳裏にはっきりと焼き付いています.一方、その時にお世話になった方から頂いた伊坂幸太郎の 「仙台暮らし」 を読み返してみると、やはりそれなりの月日が経っているということを改めて実感します.
 

 なにかのご縁があったのかもしれませんが、この4月より仙台教室の教室長を務めさせて頂きます.まだまだ未熟者ですが、経験豊かな先生方のお知恵やお力をお借りしながら、これがご縁だけでなく、自分にとっての必然だったといつか思えるよう精一杯がんばりたいと思います.

 
 

文集 もぐら 『音楽家からのメッセージ』 より

 春休みのあわただしさもようやく峠を越えたように感じる今日この頃です.皆さんはお変わりありませんか.僕は先週は桐朋学園の門下生たちが初めて自主的に企画した卒業生を送る会、そして今週は大学の卒業式や謝恩会に出席しました.年を重ねたせいもありますが、いずれも人生における節目のようなものを改めて意識する感慨深い催し物でした.
 

 さて、先日発行された桐朋女子高等学校音楽科の文集 『もぐら』 のインタビュー原稿をこちらに掲載させて頂きます.音楽家を志す高校生向けの内容ですが、できるだけ今の僕の素直な気持ちが伝わるように回答したつもりです.尚、このブログへの掲載については許可を頂いていますが、無断転載はご遠慮ください.

 

平成28年度 文集 もぐら 『音楽科からのメッセージ』 より
 

質問①
先生の音楽に影響を与えた故人の音楽科は誰ですか。

 
ピアニストのアルトゥール・ルービンシュタインとディヌ・リパッティです。
 
僕は田舎の、しかもクラシック音楽とは縁のない家で育ったので、子供の頃は今のように音楽家に出会うチャンスもなければ、さまざまな演奏家の音源を聴き比べるようなこともありませんでした。それでも両親は ― 決して必要のないものまで買い与えるような親ではなかったのですが ― 僕が小さいころから音楽が好きだったこともあって、僕がレコードやCDを欲しがると無条件にそれを買ってくれました。けっきょく、その頃に好んで聴いていたのがルービンシュタインとリパッティの音源でした。
 
‥実を言うとそんな過去のことはすっかり忘れてかれこれ20年以上経っていたのですが、少し前に偶然にもこの2人のピアニストのことを思い出す出来事がありました。そしてその時、僕は彼らの演奏から芸術家としての「内的規範」を学んだのだと確かに感じました。もちろん、僕が勝手に影響を受けたというだけの話で、それ以上でもそれ以下でもないことは言うまでもありません。彼らに比べて僕はあまりにお粗末です。けれども、お粗末はお粗末なりに (誰でも) 芸術的な生き方ができると思いますし、そのような理想に生きる人は皆芸術家だと思っています。
 

質問②
舞台に立つ前に具体的にやっていることはありますか。

 
おそらく(回答として)期待されるような儀式めいたものはこれといってありません。強いて言えば本番当日は基本的に演奏が終わるまではあまり食べないことが多いです。コンサートによっては楽屋に魅惑的な差し入れが並ぶこともあるのですが、少なくとも演奏の直前は手を付けないようにしています。
 

質問③今のコンクール制度に疑問を感じている点はありますか。
 
とても難しい質問です。もちろん、コンクールのあり方にまったく疑問を感じないと言えば嘘になります。ただ、ある問題を改善するためにシステムを変えたとしても、参加者も含めそれに関わる人たちの意識や心構えが変わらなければ、また別の問題が出てくるように思います。質問とは関係ありませんが、今の世の中にはそうした問題がうんと増えた気がしますね。
 
一方、昔も今も変わらないのは、なまじコンクールで成功したがために自分を見失う人がいたかと思えば、逆に失敗したことによって思い直し、向上していく人がいるということです。質問の回答にはなりませんが、他の競技と違って音楽コンクールのユニークなところは、「コンクールの結果がすべてではない」ということかもしれません。
 

質問④
現代社会において音楽家の社会的役割はどうあるべきだと思いますか。

 
音楽家と一口に言っても、立場や仕事の内容は人それぞれ異なりますので‥正直なところなんとも言えません。社会的役割についても同じことが言えます。僕には僕の見ている社会があり、皆さんの一人ひとりに、やはり皆さん自身の社会がある ― 僕はそう考えています。
 
ですから、当事者(現代社会に生きる音楽家)として、自分の社会的役割を模索するのであれば、まずは身近な人たちとの関わりを大切にすることです。そして、その関係性の中から自身に課せられた役割を自覚し、精一杯を尽くしていく。そうして試行錯誤しながら、その時その時の自分なりの答えを見つけていくしかないと思います。
 

質問⑤
これからの音楽界を担う若者に期待することはなんですか。

 
皆さんの音楽的才能は本当にすばらしいといつも感心しています。僕自身は(高校生の頃は)もっとちゃらんぽらんでしたから。少なくとも、音楽的には皆さんそのまま邁進していってほしいと思います。その上で、先輩として皆さんに期待するのは、早く 「大人」 になるということです。ここでの大人とは、職を得て、家族を養えるだけのお金を稼ぐ人のことではありません。
 
どんなに厳しい困難に直面しても、愚図ることなく、自己の内面としっかり向き合って、ものの見方や行動を変えていける ― それが本当の大人だと僕は思っています。今の時代は若いというだけでチヤホヤされます。才能があって、条件さえそろえば、早くから注目されることも珍しくないでしょう。しかし、いつまでたっても大人になれない人は、けっきょく才能があるだけの若者で終わってしまいます。僕がそのことに気が付いたのは恥ずかしながら30歳を過ぎてからですが、皆さんが本気で大人になろうと覚悟を決めれば、明日からでも大人になれます。僕はそれを期待しています。
 
終わり

 

近所のブロック塀のカタバミ、こんなに見事に咲いているのは初めて見たのでとても驚きました.
 
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音大進学を希望する人たちにお勧めしたい本

 毎日が飛ぶように過ぎていきます.そんな中、SNSをやめたことも影響しているのでしょうが、いそがしさにかまけてブログの更新を怠るといろいろな方にご心配をおかけするということを知りました.気にかけて頂けるのはとても有り難いことですが、すこし、プレッシャーです、、汗
 
 さて、今月は、公私共にここには書き切れないほどいろいろな出来事がありました.けれどもお蔭様で桐朋学園の入試が無事に終わり、今はホッと胸をなでおろしているところです.
 

 実を言うと、いそがしかったのには他にも理由があります.それはどうしても今、この時期に読んでおかねばならない本があったことです.必要に迫られて‥と書くと些か消極的ですが、この数年、学生の進路相談や音大進学についての質問が増えたこともあって、さすがの僕も勉強しなければ彼らの要望に応えられないと思ったことがきっかけです.
 

 ご存知の方も多いと思いますが、昨年頃だったか、 「音大卒」 は武器になる (大内孝夫 / ヤマハミュージックメディア) という本が話題になりました.正直、この手の本がブームになる現代の世相を僕はどこか素直に喜べずにいるのですが ― そうした複雑な心境からか、当初は自分は読むことはないだろうと思っていました ― そうは言っても、現役の学生や親御さんの中には、相変わらず音楽大学に進学しても音楽家になれかったら意味がないとか、音楽を専門的に学んでもつぶしが効かない‥と本気で思い込んでしまっている方が少なくないのが現状です.ですので、 「仮に音大に進学できたとしても卒業後がねぇ」 と悩んでいらっしゃる方には、まずはこちらを読まれることをお勧めします.
 
 それから、僕と同じように、絶対にプロの演奏家 (音楽家) になる!なれなくても、自分で決めたことだから絶対に後悔しない!と誓って進学を希望する人には 音大進学・就職塾 (茂木大輔 / 音楽之友社) を強くお勧めします.内容的にやや古い感じがするところもありますが、それを差し引いても、一流のオーボエ奏者の虚飾のない直球の文章はピアニストを志す人たちの励みになると思います.
 
 個人的にもっとも感銘深かったのは 音楽とキャリア (久保田慶一 / スタイルノート) 、2018年問題とこれからの音楽教育 (久保田慶一 / ヤマハミュージックメディア ).この2冊は、音楽に関わる全ての人たちにとって必読とも言える内容が満載です.
 
 とりわけ音楽を生業とする人たち、或いはそれを志す人には、音楽とともに生きていくこと、音楽を学ぶ意味‥そうした根源的なテーマが確実に、一生つきまといます. 僕自身、これまで幾度となくそれを自分に問い直してきましたし、その都度、終わりも答えもない無限地獄の中でのたうち回ってきました.
 
 まぁあえて言えば、自分で言うのもなんですが、そうした中で周囲の人やさまざまなものごとと折り合いをつける難しさを痛感し ― ちなみに折り合いをつけるというのは 「妥協」 とは意味が異なります ― もがいたり、揉まれながら人として成長させて頂けているように思います‥
   
 話を戻すと、久保田慶一氏の著書は単に時代の流れに身をゆだねるのではなく、また世間的価値観で選択を迫るのでもなく、リベラルな観点から音楽家(奏者、指導者を含む)や音楽愛好家たちにさまざまなヒントを与えてくれる本だと感じました.
 

 キラキラしたパンフレットやウェブサイトに胸をときめかせることも素敵な事ではあるけれど、間違っても、それだけで音大生活が万事うまく行くと思い上がってはいけません.それは、僕自身、今まさに音楽大学の 「現場」 で生徒を預かっている立場であり、その責任の重みを感じているからこそ、正直に、ここに書いておきます.
 

 このエントリーを読んでいる中高生の方で、これから音大に進学することに何の迷いもない方は是非、音大という刺激的で非日常的な場に飛び込んで欲しいと思います.一方、音大進学に対する漠然とした不安やモヤモヤした感情を払拭できずにいるのであれば、これらの本をとおして自分と音楽との関係、それを社会でどのように生かしていくのかを考えてみるのも悪くはないでしょう.そこから音大進学への新たな希望が見つかれば、それを見守る親御さんもまた安心されるのではないでしょうか.

 

というわけで、音大進学を希望する人たちにお勧めしたい本を紹介させて頂きました.
 
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追記
上記にご紹介した本には、現役の音大生や音大卒業生、さらに彼らに関わりのある周囲の方々にとっても有益な情報が掲載されています.また、音大そのものにネガティブなイメージを抱いている一般の方にも是非とも読んで頂き、良い意味での時代の変化や音大生の底力を知って頂けたら幸いです.

 
 

日々、成長を意識する

 早いもので1月も半ば‥と思っていたら、もうすぐ終わりでした.皆さまお変わりありませんか.僕はすこし疲れが出てきたのか、この一週間は自分の不甲斐なさに落ち込む出来事が3つもありました.けれども、教え子たちの懸命な姿に感心したり、久しぶりに海老彰子さんのリサイタル(豊洲シビックセンターホール)を聴いて幸せな気分に浸ったりと、良いこともたくさんありました.
 

 さて、今年で8回目となるクラスコンサートはお蔭様で無事に終えることができました.今回はクラスコンサート初となるゲスト演奏を設け、チェリストの松波恵子先生と共にチェロの名曲をいくつか演奏させて頂きました.協賛頂きましたカワイ音楽振興会、そして出演を快諾してくださった松波恵子先生に改めて御礼申し上げます.
 

 ところで、僕たちの業界では 「音楽には終わりがない」 とよく言われます.僕もことあるごとに聞かされていたせいか、そうだとすっかりわかった気になっていましたが、それが現実のものとして自分の中で深く感じられるようになったのは実はごく最近のことです.人生には限りがあるのに音楽には終わりがないなんて、それってなんだか途方もないことだし、よくよく考えたらけっこう辛いよなぁ‥と勝手ながら思ってしまうのですが.それはさておき、今は自分の仕事が日々、成長を意識する仕事だとますます強く思えるようになりました.

 

 さて、桐朋学園の大学・高校の卒業試験も終わり、昨日はアンサンブル・ソナーレの皆さんとの初顔合わせでした.この4月にベートーヴェンのピアノ協奏曲 第4番 をご一緒します.アンサンブル・ソナーレはいわゆる社会人オケですが、皆さん朗らかでやさしい音で、初めてなのにどこか懐かしくてとても心地良かったです.映画 「オケ老人」 のモデルにもなったとか‥ちなみにメンバーの中には (僕よりずっと年上にもかかわらず) 桐朋で勉強されている方もいらっしゃって、その情熱やひた向きな姿勢に感服しました.

 

一人の練習は苦しいけど、合わせはとっても楽しかったです.

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 また川村文雄オフィシャルウェブサイトでも本番のご案内をさせて頂きますので、お時間のある方は是非お運びください.