8月、9月の公演 (2016年)

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 自宅のデスクトップパソコンが壊れそうで壊れません.先週末、金曜と土曜にお盆の墓参りで帰省したのですが、こちらに戻ってきてPCを立ち上げると 「キュゥ、キュウ」 とガラスの窓を拭いている時のような奇妙な音が発生するようになり、そうこうしているうちに週明け 「キュルキュル、キュルルルル~」 と異音と化し、さらに昨日は 「ゴッ、ゴゴッ!」 ‥これにはさすがの僕もあ~マズいと思い深夜の帰宅後から明け方まで、ほぼ夜通しで仕事の書類や写真データをバックアップしました.
 
 ちなみに話は横にそれてしまうのですが、普段から写真データに関してはパソコンに移す前にその大半を削除しているのですが ─ その選別作業がこれまた結構な時間の浪費になっている ─ それでもハードディスクには約10年分のデータがありまして‥数千枚、いやもっとたくさん保存されていたかもしれず、そのせいで徹夜でバックアップするハメになってしまったのです.
 
 カメラは僕の個人的な趣味の一つではありますが、スマホにしろ一眼レフにしろ、けっきょくのところワクワクしたり舞い上がっているのは撮影している時で、きちんと現像した写真を除けば、じっくり見返したりなど今はほとんどしていないんですね.当然ですがプロと違い責任もへったくれもありませんし、そもそも自分にとって本当にやるべきことは他にもたくさんあるわけで.にもかかわらず、先ほども書いたように、必要なものとそうでないものを分ける作業に目を酷使し、貴重な時間を割いているという‥だったら最初から撮るなよという話になってしまうのですが、、汗
 
 まぁ、確かに僕もいい年齢になってきたので、そろそろ手当たり次第に写真を撮るのは止めて、良き思い出はしっかり自分の目に焼き付けるようにしていかないといけないかなぁとおぼろげに感じているところではあります.
 
 そうそう、話を戻しますね.お蔭様で、異常極まりない音を発し続けながらもパソコンはどうにか持ち堪えてバックアップ作業も無事に完了しました.それで僕もなにを思ったか、デスクトップに(良く頑張ったという労いの意を込めて)グーパンチをしたところ、ひっきりなしに続いていた異常な音が一瞬途絶えたのです.それでまさかと思い、デスクトップの側面や背面をバンバンと叩いたみたら、あろうことかあれほど鳴りやまなかった音があっさり止んでしまいました.えー!?って感じですよね.
  
 機械音痴の偏見も多分にありますが、普段はいかにも扱いづらく見た目も偉そうにしているパソコンも案外ブラウン管テレビと大して変わらないものなのかしらと思うと、それはそれで親近感が湧いてきました.まぁ今は新しいものに買い替える心の余裕もないので、今後も適度な刺激を与えながらなんとか年内を遣り過ごせたら‥そんな淡い期待をしつつ様子を見ています.

 

 さて、近況というか、前置きはこの辺にして(←長すぎる!)来月までの公演のご案内をさせて頂きます.一つは10日後に迫っていますが、8月27日(土)にピアノフォルテ上大岡サロンにてエキスパートレッスンの受講生による発表会を開催させて頂きます.例年どおり、発表会の後には僕のリサイタルもあります.
 
 自分の話になってしまいすが、モダンなピアニストというよりも音楽家としてのけじめをつけるため、遅ればせながら、これまで自身の中で 「勉強」 の範疇を越えることのできなかったバロックや古典派と真正面から向き合う覚悟を決めました.それに比べれば大したことではないのですが、やりなさい!と言っておきながら口ばかりで自ら実践しないのも生徒たちに示しがつかない‥そんな教える側の事情も少し含んでいます.いずれにせよ今回はJ. S. バッハ、ハイドン、モーツァルトを演奏する予定です.
 
 ちなみに、余談かもしれませんが、僕はモーツァルト K. 330 の最終楽章をバロックダンスと解釈しています.J. S. バッハの組曲(舞曲)に始まり、ハイドンの変奏曲を経てモーツァルトのフィナーレへと、今の自分の実力でどのように帰結させることができるのか、プレッシャーもありますが興味もあります.なにより受講生の方たちと同じステージに立てることが滅多にない機会なので楽しみにしているところです.お時間がおありの方、お近くの方は是非いらしてくださいね.※
 
20160827

※発表会の曲目につきましてはオフィシャルウェブサイトをご覧ください.また、チケットのお申し込みはウェブサイトでも受け付けております.

 

 二つ目は9月10日(土)、白寿ホールにて松波恵子・川村文雄デュオを開催させて頂きます.松波先生は日本のチェロ界の草分け的な存在で、ご縁があって昨年初めて共演をさせて頂きましたが、コンサートでご一緒させて頂くのは今回で4度目になります.言うまでもなく今回の公演は僕にとって今年のメインイベントです.ベートーヴェンもラフマニノフも、チェロとのアンサンブルは初めてですが、良い演奏ができたらと思います.

 
A4_4C 2 [XVÏ‚Ý] A4_4C 2 [XVÏ‚Ý]
 

ちなみに下記が当日の演奏予定曲です.※
 
J.S. バッハ / パルティータ 第1番 変ロ長調 BWV825
ベートーヴェン / チェロ・ソナタ 第2番 ト短調 op. 5-2
ラフマニノフ / 前奏曲 嬰ハ短調 op. 3-2 『鐘』
ラフマニノフ / 前奏曲 嬰ト短調 op. 32-12
ラフマニノフ / 前奏曲 ト長調 op. 32-5
ラフマニノフ / 前奏曲 変ロ長調 op. 23-2
ラフマニノフ / チェロ・ソナタ ト短調 op. 19
 
※チェロ・ソナタ以外はピアノソロ曲
 

 昨年の6月に開催させて頂いた同公演はお蔭様で満席となり、当日券をお出しできなかったため、いらして頂ける方は少しお早目にお申込み頂ければ幸いです.尚、こちらもウェブサイトのお問い合わせでも受け付けております.※
 
※チケット郵送を希望の方はチラシ裏面のお申込用紙(ファクシミリ)をご利用ください.

 

 そろそろお盆も終わるころでしょうか.不安定なお天気が続きますが、皆さまどうぞ体調にお気をつけてお過ごしください.またコンサートでお会いできることを楽しみにしています.

 
 

7件のコメント

  1. おっしゃるとおり、写真は撮っても、後で見返すことってほとんどないの。 なんのために撮っているんやら。 でも、撮ってるときは一生懸命撮っているで、無駄でもないような気もするけどの。 バックアップ取れてよかったのぉ〜。

  2. わだじん(駄菓子屋)

    >でも、撮ってるときは一生懸命撮っているで、無駄でもないような気もする

    そうかぁ、なるほど確かにの‥それもそうかもしれん.さすがこいちゃんやの、デキる男のポジティブシンキングは一味違うわ.

  3. 家電は10年経ったら「買い替え」どき・・とか言われますが・・
    それにしてもバンバン叩いたら 直ったなんて(笑)
    まだ何とか使えそうですね!

    カメラのご趣味・・結果よりプロセス・・なのですね! 撮影している川村さんの姿が
    目に浮かびます。

    バロック、古典作品に真正面から向き合う・・素晴らしいですね。いつも、どんな時代の
    どんな作曲家の作品にも真摯に対峙する川村さん。

    8月のリサイタルも「舞曲」に始まり、変奏曲を経て 「舞曲」で終わる構成は
    とても新鮮で今からとても楽しみです。

    モーツァルトの最終楽章=バロックダンスとは 目から鱗です。
    思わず、「ハッ!! そうかあ~!」と私も弾いてみてそう思いました。

    9月のデュオは松波先生の演奏も楽しみです。

    どちらも盛会であります様に。

  4. こんにちは♪

    川村さんのエントリーの前置き、実は個人的に結構好きだったりします^^
    今回は前置きが長くて私としては大満足デス(笑)。

    パソコンって時々ご機嫌ナナメになりますよね。
    そういう時は1度電源を切って8秒数えると良いと職場の先輩が以前言っていました。
    「1・2・3・・・」と数えるよりも「101・102・103・・・」と数えましょうと。まぁようするにゆっくり数えて電源を入れ直すと良いですよという話です。
    でもそれでもダメな場合は、やっぱり「バンバン」ですかね!?(笑)。
    ブラウン管テレビをバンバンは私もしましたよ☆
    (遥か昔です)。
    ひとまず、パソコンなんとかもちこたえているようで良かったですね。

    モーツァルトのピアノソナタ第10番。私も大好きです^^
    実は次の曲を決める時、第10番の第1楽章も候補にあげていたんです。
    でも別の曲にしちゃいました・・・(残念!)。
    いつか私も弾いてみたいです。
    27日、頑張ってください!
    そして9月10日は伺えそうなので、今からとても楽しみにしています!

    台風が近づいているみたいですね、どうぞお出掛けの際はお気を付けて。アヤ

  5. はじめての投稿です。
    私は,9年前に長年のお仕事をリタイヤし、そのころから、川村さんの演奏会に伺うようになり、30年近く箱入りだったチェロもぼちぼち再開しました。
    川村さんがバッハを弾くのははじめてききます。ブログを読んで、9/10のバッハ、ベートーヴェンの曲目が妙にすとんと来ました。
    以前上原彩子さんのリサイタルのチラシにラフマニノフのチェロソナタを「ラフマニノフを知る上で欠かせない」と書いてあってピアニストにも大事な曲なんだなーと思っていました。
    ベートーヴェンのソナタも今習っている

  6. さっき途中でした。
    今習っている自分の娘と同世代のチェロの先生は
    「ベートーヴェンの1,2番のチェロソナタは、ピアノソナタだから、ピアノが上手だと楽しい」と言っていました。なので、川村さんのソロもチェロとのデュオも今回とても楽しみにしています。

  7. M.Sさん
    結果よりプロセスは本当にその通りで、「何をやったか」よりも「どうやったか」をなるべく重視したい‥そう思っています.とはいえそれがなかなか難しかったりするのですが(^_^;

    バロック・古典派と向き合うのは僕にとっても新鮮で、辛いけれどもこれまでとは異なる遣り甲斐を感じています.M.Sさんも是非いつかトライしてください!

    Ayaさん
    前置きを楽しんでくださってなんだか嬉しいです.実を言うと、前置きを書いているうちに本題を忘れてしまいそうになったり、疲れてしまってそこから書くのをやめてしまうこともたまにあるんです.練習でも序奏部に夢中になってしまって主題に入る前にタイムオーバーになったり‥まったく時間配分がなっていません.ダメですねぇ.Ayaさん、いつか古典派ソナタの緩徐楽章を勉強してください.僕のリクエストです.

    hitujiさん
    初めてのコメントを有り難うございます.「音楽」は、聴くのももちろん良いけれど、弾いたり歌ったりすることによってさらにいろいろな発見や味わいがあっておもしろいですよね.上手く言えませんが、最近、僕は生徒のレッスンをしながら、人生において音楽や音楽作品と関わる時間が持てるというのはなんて素敵なことだろうと思うようになりました.もっともいつもそんなに愉快にこなせているわけではありませんが、、汗

    遅まきながらベートーヴェンのチェロソナタは今回初めて共演させて頂きます.ついでにラフマニノフも初めてです.どちらもピアノパートは弾きごたえがありますが、それ以上にチェロとの合わせが毎回とても愉しいです.9月も頑張ります!

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