随想(2)プラハ ― 清らかなゆるさ

 プラハのサマー・アカデミーに来て最初に驚いたのは、「明日のことは明日にならないとわからない」ということ.逆に言えば「当日になればわかる」ということですが、要するに、「あらかじめ決められたこと」が非常に少ないのです.
 
 そればかりか、当日の会場やスケジュール変更等もざらにあり ― 練習中に(予約されているはずの)部屋をいきなり追い出されることもあります ― それに対していちいち「誰の責任だー!」なんて目くじらを立てていたら、とてもじゃないけど身がもちません笑.実際問題、誰が悪いわけでもなく、ある意味お互い様なので、そんな時は「Is that so ?」と受け流して譲り合ったり、気分を変えてカフェで読書をすることにしています.
 
 サマー・アカデミーの仕事を始めて3日目ですが、不思議なことに、この何とも言えない「清らかなゆるさ」が心地よく感じられるようになってきました.
 

 離れてみるとよくわかりますが、今の日本には、山のようにある「あらかじめ決められたこと」をきっちりこなすことを重んじる風潮がそこここにあるように感じます.仕事ならいざしらず、若い学生たちを見ていると、彼ら彼女たちの音楽やライフスタイルの中にまで、暗黙の「あらかじめ決められたこと」が溢れているように思えてなりません.
 

 もっとも、かといって、僕はここでどちらが道徳的に正しいかとか、結果的に生産性が高いかということを問いたいわけではありません.そのような相互排他的な議論は、多くの場合、虚しい結果を導くからです.ただ、ここプラハで、日本の教え子たちの生き生きとした表情や伸び伸びとした演奏を目の当たりにし、文化や慣習の異なる場所へジャンプする(死語)のも悪くないもんだなと、今しみじみと感じています.
 

 今夜は、コンサートに出演させていただきます.それこそ演奏曲と会場入りの時間以外は何も知らされていないのですが笑、せっかくの機会なので愉しんで演奏してきます.
 

こちらは学校のレッスン室

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丘の上から見下ろしたの街の景色

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今夜のコンサートのポスター

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