kawamurafumio_20180811

随想(1)プラハ ― 局面が変わるきっかけ

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 現地時間で8月10日(金)17時頃、プラハ国際空港に着きました.ゲートをくぐった瞬間、東京とはまるで異なる ≪空気≫ にハッとし、それまで張りつめていた気持ちがほぐされてゆくのを感じました.
 

 実を言うと日本を経つ数日前から休みを取っていたのですが、溜め込んでいたストレスが一気に溢れたことに加え、自分の力ではどうすることもできない、不運としかいいようのない出来事が重なったこともあって、一時はプラハ行きを断念しようか真剣に悩みました.
 

 けれども思い切って日本を離れてよかったと思います.ここに来れたことがきっかけで、普段は「空気」という乾いた言葉の響きやあやふやな概念でもって理解したつもりになっていた(凝り固まった)認知に流動性が出てきたからです.
 
 例えば「ド」の音にさまざまなピッチや音楽的性質、方向性があるように、「空気」も場や人、文脈などによってその価値やニュアンスがどこまでも広がり得る.こんなふうに、ごく当たり前の事柄に対してかつてないリアリティを見出す時、僕たちの目の前に広がる景色はまるでチャンネルが切り替わるかのごとく鮮やかに色づくのかもしれません.
 

 今日は午後のレッスンと明後日のコンサートのための練習を終え、少し街を歩いてみました.まだ2日目ですが、プラハの町は肌に合うようです.今回の滞在を人生の局面を変えるきっかけにできればと思います.
 

 こちらに居るあいだは時間にゆとりがあるので、日々の出来事や感じたことを随想として書き綴っていきます.
 

 それでは、また.

 

滞在しているホテルからの眺め

 
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