プラハのサマー・アカデミーに来て最初に驚いたのは、「明日のことは明日にならないとわからない」ということ.逆に言えば「その日になればわかる」‥と言いたいところですが、驚くべきことにその日ですら危うい.要するに「あらかじめ決められたこと」が非常に少ないのです.
当日の会場やスケジュール変更はざらにあります.例えば予約したはずの練習室からいきなり追い出されたり.それに対していちいち「誰の責任だー!」なんて目くじらを立てていたらとてもじゃないけど身がもちません笑.実際問題、誰が悪いわけでもないですし、心を広くして見ればある意味お互い様.そんな時は「Is that so ?」と受け流しながら譲り合い、カフェで読書をすることにしています.
サマー・アカデミーが始まって3日目になりますが、この適当さ、もとい清らかなゆるさがなんとも心地いい.かるくて、あたたかくて、ちょっと懐かしいというか‥
ひるがえって今の日本には「あらかじめ決められたこと」がぎっしりと詰まっているように感じます.そしてそれらをきっちりこなすことを重んじる風潮がそこここに溢れており、音楽やプライヴェートの時間にまでまるで暗黙の約束事があるかのようです.
もっともどちらが正しいのかをここで問いたいわけではありません.そもそもそのような相互排他的な議論は虚しい結果を導くだけですから.強いて言えば、普段はなかなか見られない受講生たちの目の輝きや伸び伸びとした演奏を垣間見ることができ、文化や慣習の異なる場所へジャンプする(死語)のも悪くないもんだなと.
今夜は、コンサートに出演させていただきます.未だ演奏曲と会場入りの時間以外は何も知らされていないのですが笑、せっかくなので愉しんで演奏しようと思います.
こちらは学校のレッスン室
丘の上から見下ろしたの街の景色
今夜のコンサートのポスター